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マネージャーは知らなかった、彼の欲望
第5章 抱かれて、愛された
頬が熱くなるのが分かった。

こんなふうに自分から誘うなんて、初めてだ。

「私の部屋じゃない。……一緒に泊まるって決めてた、あのホテル。覚えてる?」

恒星は、笑いながら頷く。

「あの夜」のあと、私たちは何度か同じ場所に通っていた。

秘密の時間。誰にも見られない、恋人のような時間。

部屋に入ると、恒星は私のコートを脱がせ、そのままそっと後ろから抱きしめてくれた。

「……嬉しい。凛さんが、俺のためにこうしてくれるの」

「……私だって、あなたに支えてもらってばかりだった」

振り返ると、恒星が少しだけ切なそうな目をしていた。

「ずっと思ってた。凛さんが俺に甘えてくれたら、きっと、俺はもっと強くなれるって」
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