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新人警察官の拘束体験研修
第5章 第三部 後編 水面(みなも)の波紋

***
美帆は旧医務室に入ると、里奈の指し示した場所に静かに腰を落とした。正座はしなかった。足を崩して古びたマットの上に座った。彼女は道場から何人かの参加者をこの部屋に連れてきていた。だから里奈に後ろで縛られ、みずきと共に道場を出た際、美帆はどこに連行されるのか察しが付いていた。
フィルム担当の香織が扉をそっと閉め、里奈の元に近付いていた。2人は何かひそひそ声で話し、香織は部屋の隅にある荷物から、小さなトートバッグに何かを入れていた。
里奈は、「じゃあお願いね…」と香織に伝えた。
香織はバッグを手に持ち、「分かった…」と頷き、部屋から出て行った。
美帆は少し落ち着いたとはいえ、お腹が前後し、肩が上下し、息遣いはまだ荒かった。彼女は里奈の動きを目で追っていた。里奈は美帆を回り込むように近付き、背後を取り、その場に腰を落とした。
美帆は旧医務室に入ると、里奈の指し示した場所に静かに腰を落とした。正座はしなかった。足を崩して古びたマットの上に座った。彼女は道場から何人かの参加者をこの部屋に連れてきていた。だから里奈に後ろで縛られ、みずきと共に道場を出た際、美帆はどこに連行されるのか察しが付いていた。
フィルム担当の香織が扉をそっと閉め、里奈の元に近付いていた。2人は何かひそひそ声で話し、香織は部屋の隅にある荷物から、小さなトートバッグに何かを入れていた。
里奈は、「じゃあお願いね…」と香織に伝えた。
香織はバッグを手に持ち、「分かった…」と頷き、部屋から出て行った。
美帆は少し落ち着いたとはいえ、お腹が前後し、肩が上下し、息遣いはまだ荒かった。彼女は里奈の動きを目で追っていた。里奈は美帆を回り込むように近付き、背後を取り、その場に腰を落とした。

