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100番目の女
第5章 キスとキズ
「長いこと振り回してごめんね」
五十鈴さんはそう言い残して帰り、私はカズヒトの部屋で二人きりになった。

「結婚相手、どんな奴か聞いた?」
カズヒトが差し出すマグカップを受け取る。

「うん、大学の先輩だって。就職の相談に乗ってもらってるうちに、その…そういうことになったって言ってた」

「…へぇ」

カズヒトはボソッと呟いて、自分のカップを傾けた。

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