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第5章 キスとキズ

胸が苦しくて息ができないよカズヒト――――！


「…バカ！モモ、息を吸えッ…モモ、モモ！」

カズヒトの怒鳴り声がして、頬が熱くなった。
暗いと思ったらいつの間にか目を閉じていたらしい。

「ん…」

泣きそうな顔で、カズヒトが私を見下ろしている。

「ど…したの？」

「息を止めるやつがあるか！鼻呼吸もできないのか、モモは!?」