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銀狼
第9章 禁忌の果実を貪れ──


「…ふウ‥‥っ…ん‥‥‥ンン…」


クチュ・・・・


そして同時に溶かしてあげたいと思った。

彼のその悲しみを

分厚い氷の中で悲鳴をあげる心を。




「ハァ…──」


「……ッ…は あ‥‥‥」



セレナはローの肩に添えていた手を滑らせ彼の首に抱きついた。

しかしローはその両腕を自分から引き剥がし、片手で捕らえると彼女の頭上に固定する。

そしてゆっくりと体重をかけて押し倒し──

薄く開いた彼女の瞳を覗いた。



「ロー…?」


「…今暫く…お前は何も言うな…」


「──…ッぁ」


「……私が何をしたとしてもな」



ローは押し倒した彼女に覆い被さり、首筋に噛みつくように強く口付けた。




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