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華のしずく~あなた色に染められて~
第25章 【花屑(はなくず)~華のしずく~】
「されば、派手やかな色柄のものより、淡い色合いの方がようお似合いになられましょう。秀継殿が帰蝶様を殊の外おん大切に思し召しておいでのこと、よう判りました。あなたの大切なお方への土産ゆえ、特に慎重にお選びさせて頂きますから、ご安心なされませ」
「お心遣い、痛み入りまする。私などには所詮、女の好みは判りかねますゆえ」
秀継が心底安堵したように言うのへ、寧子はつい意地悪を言ってみたくなった。