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華のしずく~あなた色に染められて~
第28章 【剣(KEN)~華のしずく~】 運命の邂逅
あの若者には気の毒だとは思うけれど、主は反省なんぞはこれっぽっちもしない。あの刀を引き寄せたのは若者の方なのだから。もし、若者に運があれば、上手くあの刀を使いこなせるに違いなかろう。運が悪ければ―、そこまで考えて、主は首を振った。止そう止そう、ひとたび売ってしまった品物は持ち主の物。その後、持ち主がそれをどう扱い、それによって、どうなろうが、売り主にすぎない彼の知るところではない。
主は太って肉のついた身体を揺するようにして歩きながら、店の奥へと引っ込んだ。
主は太って肉のついた身体を揺するようにして歩きながら、店の奥へと引っ込んだ。