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華のしずく~あなた色に染められて~
第28章 【剣(KEN)~華のしずく~】 運命の邂逅
老婆は何か言いたそうだったが、それ以上、浅太には取り合わず、再び若者の方を向いた。
「そなたは天下を取る相がある」
短い沈黙の後、青年がふいに笑い出した。
「ハ、婆さん。いくら何でも、もっとらしいことを言ってくれよ。例えば、この刀が実はは途方もねえお宝だったっとか、さあ」
ふいに、老婆が眼を開いた。一見、細くて光もなさそうな眼―、だが、その眼が青年の持つ刀を見て一瞬カッと光った。