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第29章 【剣（ＫＥＮ）～華のしずく～】　決意

　知り合った当初はまだ十五の小娘にすぎなかったおそのも、今では十七、最近は爽やかな色気も出てきて、時々、龍伍の胸をときめかせる。おそののふとした仕草に、龍伍は眩しい眼を向けていた。まだ口に出してはきと言ったことはないけれど、もしかしたら、おそのも龍伍の気持ちに気づいているかもしれないと思うときがある。龍伍の視線に気づいた時、おそのはいつも頬を染める。そんな初々しい表情も龍伍は好きだった。