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華のしずく~あなた色に染められて~
第30章 【剣(KEN)~華のしずく~】 闇に喚ばれし者
―コロセ、コロセ。ニクンデコロセ。
と、ふいに耳奥で不思議な声が響いた。
―コロセ、コロセ。
浅太の身体がゆらりと揺れた。まるで操られているかのように、浅太がふらふらと歩き出す。その横顔は、何ものかに憑かれているようにも見えた。
「浅太兄ィ?」
呼び止めようとした子どもの一人が訝しげな表情で浅太を見上げる。が、浅太は呼ばれていることに気づく様子もなく、長刀を元の場所に置くと、おぼつかない足取りで本堂を出ていった。
と、ふいに耳奥で不思議な声が響いた。
―コロセ、コロセ。
浅太の身体がゆらりと揺れた。まるで操られているかのように、浅太がふらふらと歩き出す。その横顔は、何ものかに憑かれているようにも見えた。
「浅太兄ィ?」
呼び止めようとした子どもの一人が訝しげな表情で浅太を見上げる。が、浅太は呼ばれていることに気づく様子もなく、長刀を元の場所に置くと、おぼつかない足取りで本堂を出ていった。