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第30章 【剣（ＫＥＮ）～華のしずく～】　闇に喚ばれし者

「婆さん、あの若者が秀吉公の生まれ変わりならば、彼(か)の偉大な名将と同様、天下を取るのではないのかね。だが、あの若者は哀れなことに、大罪人と成り果ててしもうた。いくら殺人鬼とはいえ、旗本を殺めたとなれば、最早生命はなかろう。人は幾度転生しようと、前世と同じ人生を歩むのだ、それが巡る輪廻の定めであり、それを変えることはできないと聞いたことがあるが」
　骨董屋の言葉に、老婆は笑った。