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華のしずく~あなた色に染められて~
第30章 【剣(KEN)~華のしずく~】 闇に喚ばれし者
主が訝しげな面持ちになる。老婆は皮肉げな笑みを見せた。
「あの剣は聖なる剣でもあり、同時に魔剣でもある。心に憎しみという負の感情を抱く者には怖ろしき魔剣となり、持ち主の身を滅ぼす。逆に心清き者にとっては、持ち主を守護し天下へと導く得難き宝刀となる」
「何と、両刃の剣というわけか」
主が大仰に愕いて、嘆息した。
「秀吉公の魂を持ち青龍刀を一度は手にしながらも、あの若いのが道を誤ったのは、すべてあの者の心の闇のため」
老婆が低い声で言った。
「あの剣は聖なる剣でもあり、同時に魔剣でもある。心に憎しみという負の感情を抱く者には怖ろしき魔剣となり、持ち主の身を滅ぼす。逆に心清き者にとっては、持ち主を守護し天下へと導く得難き宝刀となる」
「何と、両刃の剣というわけか」
主が大仰に愕いて、嘆息した。
「秀吉公の魂を持ち青龍刀を一度は手にしながらも、あの若いのが道を誤ったのは、すべてあの者の心の闇のため」
老婆が低い声で言った。