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第4章 【華のしずく】～試練～

　青龍刀は柄に蒼い竜の飾りのある長刀状の刀である。柄の部分に天翔ける龍の意匠が象眼されており、その龍のカッと見開いた眼には天竺渡りの蒼い玉サファイアが填め込まれているそうだ。
　その大きな刀を愛馬に跨り大胆に振り下ろす様はまるで剣舞を見ているかのように美しいというが、狙った獲物は絶対に逃さない獰猛な獣のようだと評された。秀吉はここ数年、次々に他国に戦を仕掛けては勝ち、その領土を広げつつある。周囲からは「蒼き龍」と呼ばれて、怖れられる存在であった。