この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
華のしずく~あなた色に染められて~
第4章 【華のしずく】~試練~
つまり、羽柴秀吉は盟約という名を借りてこの朱雀の国を青龍の国の属国とするつもりなのだ。信成の言いたいことは、珠々にも察し得た。
「秀吉は面白がっておるのだ。ここ数年、秀吉は彼の国をかつてないほどに大国にのし上げた。今、あやつめが多少の理不尽を申したとて、どこの国も大概は羊のように大人しう従うであろう。万が一、従わねば、武力をもって征するのみだからな。恐らくは、わしがどのような出方をするか見物じゃと嘲笑っておるに相違ない」
「秀吉は面白がっておるのだ。ここ数年、秀吉は彼の国をかつてないほどに大国にのし上げた。今、あやつめが多少の理不尽を申したとて、どこの国も大概は羊のように大人しう従うであろう。万が一、従わねば、武力をもって征するのみだからな。恐らくは、わしがどのような出方をするか見物じゃと嘲笑っておるに相違ない」