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第8章 【雪の華～華のしずく】　三

　改めて貞心院を見つめると、貞心院が真っすぐに眼差しを向けていた。その眼はもうしっかりとした光を取り戻しており、はるか彼方を見てはいない。徳姫もまた、貞心院の真摯な視線をきちんと受け止めると、貞心院は真剣な面持ちで言った。
「そなたたちはまだ若い。互いに真正面から向き合って、心の内を思い切って、さらけ出してごらんなさい。このまま心を通わせ合えぬまま長い一生を無為に過ごすのは、とても不幸なことじゃ、そなたにとっても、信晴どのにとっても」