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華のしずく~あなた色に染められて~
第2章 二
難色を示す重臣たちの意見には耳も貸さず、信成はその娘と華燭の典を挙げた。確かに、信成が連れてきた娘は美しかった。花にたとえるなら、大輪の花がまだ開き始める直前のような初々しさ、可憐さがある。いずれ花開けば、どれだけ見事な花となるか想像がつくというものだった。加えて、外見の美しさだけでなく、その娘の瞳には理知の光があった。人を思いやり許すという情、優しさと先を見通す思慮深さ、それは美貌よりも更に大切な財産である。
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