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華のしずく~あなた色に染められて~
第13章 【残菊~華のしずく~】一
 秀吉の顔が近づく。その瞬間、五喜は思わず顔を背けていた。
 秀吉が五喜から手を放す。解放された五喜は我に返り、愕然とした。
 自分は何ということをしてしまったのだろう。五喜は後悔に胸を震わせながら、即座に手をつかえ、頭を深く垂れた。
「申し訳ござりませぬ」
 秀吉からのいらえはない。五喜は涙ながらに謝った。
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