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第16章 【夢のなか～華のしずく～】　光の祈り人

　秀吉は熱心に教会に通うようになった。むろん、それは純粋に基督教を信仰するようになってとは言えない。根底に千都への恋慕の情があることは否めない。だが、千都を仲立ちとして、秀吉は少しずつ基督教へ近づいていっていたことも、また確かであった。
　大勢の敬虔な信徒に混じり、秀吉は聖歌を歌い、基督に祈った。そうして、ひと月ばかりが経ったある日、ミサの後、二人は誰もいなくなった礼拝堂で互いの夢について熱く語り合った。