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華のしずく~あなた色に染められて~
第16章 【夢のなか~華のしずく~】 光の祈り人
それでも、自分を深い孤独の底から助け出してくれた娘のために、秀吉は成し遂げたいと思ったのだ。この国を戦のない世にすることは、ひいては、愛する娘を守ることでもあるはずだ。心から愛する女のために平和な世を創る、その考えは若い秀吉の心を湧きたたせた。
想いにふける秀吉に千都が言う。
「私はでうす様の教えをもっとこの国の人々にひろめて、親のいない貧しい子どもたちのために孤児院を作りたいの」