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華のしずく~あなた色に染められて~
第22章 其の壱~飛花~
時治は幼名を藍丸といっていた少年時代から秀吉に側小姓として仕えてきた。この時、三十三歳、彼の妻、いつきの方は、かつては秀吉寵愛の側室であり、時治といつきの方が想い合っていたことを知った秀吉がいつきの方を時治に与えたという経緯(いきさつ)がある。
また、時治の兄時寿は秀吉の信厚い重臣であり、時寿の正妻お紺の方は秀吉の異母姉でもある。時寿とお紺の方との間に生まれた次女徳が秀吉の養女として隣国の朱雀の領主佐竹信晴に嫁したのは、つい昨年である。
また、時治の兄時寿は秀吉の信厚い重臣であり、時寿の正妻お紺の方は秀吉の異母姉でもある。時寿とお紺の方との間に生まれた次女徳が秀吉の養女として隣国の朱雀の領主佐竹信晴に嫁したのは、つい昨年である。