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華のしずく~あなた色に染められて~
第23章 【夕桜~華のしずく~】其の弐~夕桜~
そうなのだ、自分には大いなる任務があった、羽柴と藤堂の、青龍と白虎の二国の和平を結ぶ礎(いしずえ)となるための。その重い荷を小さな肩に背負って、この国へと嫁いできたのだ。
嫁ぐ前まで、少女は一体、いかなる運命がこの国で待ち受けているのかと不安に怯えていた。自分を妻として迎える良人はどのような男性(ひと)かと思い悩んでいた。しかし、良人となった秀継は春のやわらかな陽差しのような温もりで帰蝶を包み込んでくれた。
嫁ぐ前まで、少女は一体、いかなる運命がこの国で待ち受けているのかと不安に怯えていた。自分を妻として迎える良人はどのような男性(ひと)かと思い悩んでいた。しかし、良人となった秀継は春のやわらかな陽差しのような温もりで帰蝶を包み込んでくれた。