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華のしずく~あなた色に染められて~
第24章 【夕桜~華のしずく~】 其の参~山梔子(くちなし)の夜~
秀康は帰蝶が亡き秀継を想えば想うほど、荒々しく帰蝶を抱いた。立ち上がることも叶わなくなるほど、一晩中責め苛まれ、哀願しても、意識すら手放すことも許されない。乱れまいと懸命に耐える帰蝶の肌がその心とは裏腹に次第に秀康の愛撫に―それは、ある意味、愛撫というよりは陵辱ともいえるものであった―馴染んでゆく様をあるときは残忍な笑みを浮かべ、あるときは陶然とした微笑を刻み眺めていた。