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華のしずく~あなた色に染められて~
第25章 【花屑(はなくず)~華のしずく~】
「いかがしたのですか?」
 問えば、鞠姫がうつむいた。
「私の鞠をお掬が欲しいと申すのです」
「では、貸して上げれば良いではありませんか」
 寧子が言うと、鞠姫はムキになったように言った。
「でも、お母様、お掬はちゃんとお父様から私と同じものを頂いていたのです。それを不注意で無くしてしまったのですから、お掬の方が悪いのではありませぬか」
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