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O……tout……o…
第1章 おとうと
 49

「ボク……だ、ダメ…なんだ………」

「…………」

「た、勃た…な…いん……だ………」

「…え………」

 しんちゃんは、わたしを後ろから抱き締めながら…
 哀しそうに、小さく呟いた。

「え、勃たないって?」

 わたしは、身を捩り、振り向く…

「あっ、んっ…」

 再び、唇が触れ、舌を吸われてしまう。

「ん…………」

 だけど、今度は、熱くない…

 でも…

「う、うそっ、当たってる…」

 そう、腰に、しんちゃんの熱い猛りが当たってきていた。

「え、あ、うん…でも…
 いざとなると……ダメになっちゃうんだ……」

「うそっ、ウソ…」

「ううん…」

 わたしと、ヤりたいが為に…

「ホント…なんだ………」

 その逸らない目が、真実を訴えてくる。

「え、で、でも……」

 そう、でも、来月には、結婚するのに…

「あーちゃんに、招待状を書いた夜…」

 しんちゃんは、哀しそうな目で見つめ、話してくる…

「美耶子を抱いてたら…つい………」

「…………」

「あーちゃんって、呟いちゃって……」

「え……」

「美耶子の目を見ていたら………」

 喘ぐ、痴態を見ていたら…

 潤む目を見ていたら…

 カラダの汗を感じたら…

「…………」

「ふ、ふいに、あの頃が、浮かんじゃって…」

「…………」

「あ、いや、忘れたこと、なかったし……」

「………で、でも、みやこ、さんて………」

「うん…でもね、いつも、みやこ…
 やーちゃん……て、呼んでいたから………」

「…………」

「…だから、だと思うんだけど…つい………」

 やーちゃん…

 あーちゃん…

 似て非なるもの―――

 でも…

『忘れたことなかったから…』

 それは、わたしも同じ…

 そして、しんちゃんにも、トラウマが…

「それからなんだ…
 いざ……が…ダメになっちゃうんだ………」

 まるで、泣いているみたい……

「……………」

 それって……

 同じなのかも……

「ほ、ホントは……さ………」

「……………」

 わたしを抱く、しんちゃんの腕が、小さく震えていた―――

「ほ、ホントはさ……ずうっと……」
 
「……………」

「ずうっと…あーちゃんと、シたかった……」



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