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無理やり多めの官能シーン集
第6章 ホスト×姫

「どうする?」
 いつまでも呼吸が落ち着かない。
 ハヤテは手を離して、飲みかけのグラスに口つけた。
「酒のせいにしたいならもっと飲んでからでもいいけど。俺は色々聞きたいから早く二人になりたい」
 色々、のアクセントの強さに、店に通わなくなった罪悪感がざらりと舐められる。
 確かに他の人もいる中で仕事の話もできない。
「わ、私も……エイイチ、には慣れないし」
「じゃあ、あの二人が壁を突き抜けるくらい大声上げる前に、入る?」
 言い方。
 ゆあの痴態を想像してしまい、首を振る。
 話したことある二人の行為なんて。
 刺激が強すぎる。
 ふうっと息を吐いてから、ハヤテの手を握った。
 入るってことは、そういうこと。
 お酒を飲むだけじゃない。
 ここは、そういう場所。
 確実に祥里を裏切るってこと。
 そのために、来た。
「は、入りたい、です」
 言ってしまった。
 ハヤテの手がそっと握り返す。
「お姉さん、水二本ちょうだい」
 急にスタッフに声をかけるからびっくりした。
 カウンター内の女性がペットボトルを手渡す。
 それを片手で受け取ったハヤテが、ゆあ達の消えた扉の前に導く。
 足がもつれないようにその背中についていく。
 いいの、本当にいいのと脳内の声を聞きながら。
「ご利用ですか」
「こちらの乙葉さんと」
 ハヤテの言葉にこくりと頷く。
 男性は訝しげにハヤテと私を交互に見る。
「乙葉様は初めてのご利用ですが、ご同意の上にて問題ないですか?」
 まっすぐな視線に、何か悪いことを咎められているような気持ちになる。
「はい、同意の、上です」
「エイイチ様は」
「俺からの誘いです」
「承知いたしました。タブー事項はご確認済みですね。持ち込みはうちの水だけで。こちらがルームキーになります。ご利用後はシャワーは部屋に備え付けのものをご使用の上、キーの返却をお願いします。乙葉様、緊急時にはベット脇に赤いボタンがございます。スタッフがすぐに伺いますので、ご確認ください」
「は、はい」
 キーを受け取ったハヤテが扉を開き、少しだけひんやりした廊下に足を踏み出す。
 背後で扉が閉まり、汗がブワッと吹き出すような感覚に包まれる。
「三番、か。一番手前ってのも徹底してるな」
「え?」
「凛音が初心者だから、俺は要注意人物ってこと」
 三枚の中で一番前の扉に鍵を挿しながら、平然と。
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