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エロ本を拾っただけなのに <女子高生・優香>
第16章 《春の雪解け》
12月15日。優香の誕生日当日。
いつものベンチの裏には、少し厚みのある封筒が隠されていた。
優香は期待に胸を膨らませて開封した。
中に入っていたのは、いつものコンドーム。
先端にはたっぷりと白濁液が溜まっている。
しかし、添えられた手紙の内容は、優香を凍り付かせた。

『お誕生日おめでとう。
 17歳になった君に、僕の命をあげる。
 今までみたいに顔に塗るだけじゃなく、僕のすべてを受け入れてほしい。
 つまり、飲んで欲しい。
 一滴残らず飲み干して、君の体の一部にしてほしいんだ。
 それが、僕らが本当の意味で一つになるための儀式だよ』

(飲む……)

優香は自室に戻り、ゴムの結び目を解こうとした。
しかし、指が止まった。
匂いには慣れた。指で触れることも、顔に塗る快感も知った。
けれど、「口に入れて飲み込む」というのは次元が違う。
それは排泄物とも言える他人の体液を、食物として摂取するということだ。

優香はゴムの口を開け、顔を近づけた。
ツンとした生臭い匂いが、鼻の奥を刺す。
脳は興奮している。体が熱くなる。
なのに、いざ口をつけようとすると、生物としての本能的なブレーキがかかってしまう。

「……できない」

結局その夜、優香は中身を指ですくい、いつものように顔に塗って楽しむことしかできなかった。
どうしても、勇気が出なかったのだ。
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