この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
『春のうつろい』
第9章 春爛漫(春らんまん)
 6

「せ、先輩……す、好きっ……す…………」

「………………」

 心が震える…

 そして、この甘い言葉に…
 淡い、満開のソメイヨシノの香りに…
 触れる指先の温かさに…

「ぁぁ………」
 心とカラダが…
 ゆっくりと、溶けていくようだ。

 ブー、ブー、ブー………

「あっ…」

 再び、スマホが着信する…
 それは、彼からの焦れ切った苛立ちの鳴動。

「……………」

 だが、わたしは…
 今度はバッグを手に持ち、中から震えるスマホを手にし…

 ブ………
 電源を切った。

 それは、彼、課長との関係の断ち切り、終わりを意味し…

「あ………」
 
 見つめる後輩くんへの…

 答えでもある。

 そして、触れる彼の左手薬指の感触を確かめながら……

 今度は…大丈夫………。
 

 春爛漫の満開の桜の花びらが、緩やかな春風に舞い…

 そして、まだ三分咲きのしだれ桜の枝葉が優しく揺れ…

 ふと夜空を見上げると、満月直前の十三夜の月が、蒼く光っていた。


 それは、まるで、これからの…

 ううん、今夜からの新しい恋の予感を伝えてくれる…
 満ちていく月。



 明日からは四月…

 そして、全ての新しい、始まりの時………。


         


            『春爛漫』終。





/43ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ