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蝶恋乱舞~禁断の策略愛に溺れて
第1章 最愛の男
切れ長の目に見下ろされた帰蝶は得も言われぬ迫力に口をつぐんだ。
「俺たちは一緒になることはできぬのだ。姫と土岐さまの婚姻は、ただの男と女の結びつきではない。国を平らかにするために、お館様がお決めになったこと」
「わかっておる」
武家の娘の婚姻に、本人の意思などは関係ない。
父である斎藤道三と敵対関係にある土岐氏に嫁ぎ、両者の緊張状態をやわらげたり、時には嫁ぎ先の内情を斎藤家に内通したりする役目を追う立場なのだ。
「姫の輿入れによって、多くの領民が死なずに済むのだ」
光秀の目尻がわずかに吊り上がり、怒りをにじませた。
「素直に土岐さまのもとに行ってくれ。俺のことは嫌いで構わぬ」
嫌え、と言いながら、光秀の唇が帰蝶のそれを塞いでくる。
胸が締め付けられる。息が苦しい。
もうこの男から、すぐにでも離れなければと思うのに、帰蝶の細い両腕は再び光秀の背中を抱いた。
「俺たちは一緒になることはできぬのだ。姫と土岐さまの婚姻は、ただの男と女の結びつきではない。国を平らかにするために、お館様がお決めになったこと」
「わかっておる」
武家の娘の婚姻に、本人の意思などは関係ない。
父である斎藤道三と敵対関係にある土岐氏に嫁ぎ、両者の緊張状態をやわらげたり、時には嫁ぎ先の内情を斎藤家に内通したりする役目を追う立場なのだ。
「姫の輿入れによって、多くの領民が死なずに済むのだ」
光秀の目尻がわずかに吊り上がり、怒りをにじませた。
「素直に土岐さまのもとに行ってくれ。俺のことは嫌いで構わぬ」
嫌え、と言いながら、光秀の唇が帰蝶のそれを塞いでくる。
胸が締め付けられる。息が苦しい。
もうこの男から、すぐにでも離れなければと思うのに、帰蝶の細い両腕は再び光秀の背中を抱いた。

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