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『間違い』電話
第2章 『密会』
あの『間違い電話』から一週間が経った。


スマフォを見ると、時折思い出すが…

普段の忙しさに記憶は、薄れていった。





営業先に向かう途中、歩きながら通話。


「そう!あの件だけど…」


すれ違う人波を避けながら、仕事の話を職場の同僚と打ち合わせる。


「じゃあ、頼んだわ!」


プツン…ツーツー。


話し終わって、スマフォを胸ポケットにしまおうとした時だった…。


手の中でバイブレーションが震えた。


「あっ!誰だよ?」


ディスプレイを見ると…何となく記憶にある番号…。


あっ…これは…こないだの間違い女だ。


何でまた、掛けてきたんだ?


『すみません!』


悲痛な声が、記憶をフラッシュバックさせた。


一分くらい経過したのに、まだ鳴らしてる…。


面倒臭いな…でも……


俺はおもむろに、通話を押した…。


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