この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
『間違い』電話
第6章 『接近』
「賢…マイクロ…」
「帰れよっ!二度と、来ないでくれっ!」
俺は財布を取り出して、二万円を尚子の手に握らせた。
「弁当代と、今日やった分!」
わざわざ金なんか渡さなくても良かったんだろうけど、情だけで繋がったと思いたくなかった。
「要らない…こんなの…欲しい訳じゃ…」
また、涙を浮かべる。
だからだよ…だから渡すんだろ…。
「少ないけど…じゃあな…」
ガチャリと玄関を開けてやった。
「賢さんっ!」
尚子が握った二万をクチャクチャにしながら、目元を覆う。
「さようなら…」
肩を掴んで、押し出した。
「ひっく…ひいぃ…」
「大声で泣いても…もう関わらない…」
「ふっ……」
途端、泣き止んだ。
何だよ…嘘泣きだったのか?
「じゃ……」
「……よ………か…ら…」
ブツブツと、何か呟いた……。
「帰れよっ!二度と、来ないでくれっ!」
俺は財布を取り出して、二万円を尚子の手に握らせた。
「弁当代と、今日やった分!」
わざわざ金なんか渡さなくても良かったんだろうけど、情だけで繋がったと思いたくなかった。
「要らない…こんなの…欲しい訳じゃ…」
また、涙を浮かべる。
だからだよ…だから渡すんだろ…。
「少ないけど…じゃあな…」
ガチャリと玄関を開けてやった。
「賢さんっ!」
尚子が握った二万をクチャクチャにしながら、目元を覆う。
「さようなら…」
肩を掴んで、押し出した。
「ひっく…ひいぃ…」
「大声で泣いても…もう関わらない…」
「ふっ……」
途端、泣き止んだ。
何だよ…嘘泣きだったのか?
「じゃ……」
「……よ………か…ら…」
ブツブツと、何か呟いた……。