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『間違い』電話
第7章 『誤想』
「野上…さん…あの…」


宮沢の方が、泣きそうな顔をしている


「はは…大丈夫…と言ったら少し嘘になるけど…麻里とよくよく話し合ってみるよ…」


「あの…私…」


「あぁ…宮沢さんの名前は出さないから…安心して…」


「あ…有難うございます!」


宮沢は頭を下げて


「麻里先輩の相手の…事なんですが…」


「うん…」


ここまで来たら、皿まで食わないとな…。


「噂自体は…最近なんです…流れ出したの…」


え…最近?


「最近って…いつくらいから?」


「2ヶ月…くらいかな…」


「ここ2ヶ月で…何でまた、こんな噂…」


今まで何年も隠してきた事が、たった2ヶ月で明るみにされて…広められた…。


「麻里の周りで…その間変わった事って…他には…」


「特には…新人が何人か入って、岩村さんに付いたくらいですかね~」


「岩村……さんに…」


「でも、凄く仲良くやってて~岩村さんも期待の新人だったから、麻里先輩も特に目に掛けてて…」


宮沢はメニューに手を伸ばしながら、何て事ない感じで話していた。

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