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『間違い』電話
第8章 『失意』
その人物は、ドアに寄りかかり…夜空に浮かぶ三日月を眺めていた。
「尚子…」
名前を呼ぶと…ゆっくり、頭だけこっち向けて。
「お帰りなさい…賢」
ニッコリと…空と同じ形の口元で…微笑んだ…。
「何の…用?」
「保険証書…出来たから届けに来たのよ」
『保険証書』?
宮沢は郵送で届くって、言っていた。
「郵送じゃ…ないの?」
「ふふ…手渡しも、可能よ…」
何で…手渡しになったんだか…。
「そう…有難う…受け取るよ」
尚子に、手を伸ばすと
「賢…ずっと待ってたから、お手洗い行きたいの…」
上目遣いで、甘えてくる。
成る程ね…でも、俺も尚子に会わないとと思っていたんだ…。
「分かった…開けるからどいて…」
「は~い!」
ピョンと嬉しそうに、跳び跳ねてドアの前から退いた。
ポケットからキーケースを取り出し、鍵を挿す。
ガチャリ…
ドアを開き…
「どうぞ…入って…」
「ただいま~!」
尚子を招き入れた…。
「尚子…」
名前を呼ぶと…ゆっくり、頭だけこっち向けて。
「お帰りなさい…賢」
ニッコリと…空と同じ形の口元で…微笑んだ…。
「何の…用?」
「保険証書…出来たから届けに来たのよ」
『保険証書』?
宮沢は郵送で届くって、言っていた。
「郵送じゃ…ないの?」
「ふふ…手渡しも、可能よ…」
何で…手渡しになったんだか…。
「そう…有難う…受け取るよ」
尚子に、手を伸ばすと
「賢…ずっと待ってたから、お手洗い行きたいの…」
上目遣いで、甘えてくる。
成る程ね…でも、俺も尚子に会わないとと思っていたんだ…。
「分かった…開けるからどいて…」
「は~い!」
ピョンと嬉しそうに、跳び跳ねてドアの前から退いた。
ポケットからキーケースを取り出し、鍵を挿す。
ガチャリ…
ドアを開き…
「どうぞ…入って…」
「ただいま~!」
尚子を招き入れた…。