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『間違い』電話
第11章 『誘導』
マンションに着いてから、尚子に報告をする為に電話を掛けると、ワンコールで即行出た。


『賢っ!宏実、どうだった!』


そんなに気になってていたのか…。


「話したよ…そんなゆっくりは時間が無かったから…また今度時間作るって…」


俺の中では、順調な段取りだと思っていたが…尚子は


『まだ…今日は、ヤってないの?』


「え…今日…いきなり無理だろ」


『私とは、したじゃない!』


「おいっ!それはっ…」


尚子がホテルにズカズカ入るは、泣くし、死ぬって言ったから…。


そんな事も忘れたみたいに、捲し立ててきた。


『何よっ!ただホテルに入れば、いいだけなのよ!』


無茶な言い分に、苛々としてくる。


尚子は俺と宏実の濡れ場を旦那に、突き付けたいと思っているんだ。


それが上手く行くかは解らない…


出来たらやはり、話し合いで宏実を懐柔したい。


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