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『間違い』電話
第13章 『思索』
「その知人が…小林麻里さんの後輩なんですよ…」


兼子はお猪口をゆっくりと下ろし、目を細め


「小林の…」


「ええ…小林さん…いきなり出社しなくなって、今は違う人に指導を受けてると言ってましたが…」


「小林が指導していた者は…何人かいたものでして…」


いなくなった事は、スルーですか…。


「そうなんですね…でも彼女は特に目を掛けて貰っていたそうなんで…小林さんの事も気に掛けてるんですよ…」


兼子は少し不機嫌そうな表情になって


「さっきまで…妻の話しでしたのに…小林の話しに変わってますが…新たな担当の話でしたら、これからさせて頂きますよ」



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