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『間違い』電話
第14章 『魔性』
宏実の目は…不信に満ちている目だった。


「宏実…先ずはどこかに座ろう…」


旦那が亡くなって憔悴している宏実を気遣ったが、正直自分も疲れが襲ってきた。


でも宏実は…


「ここで…いいです…ちゃんと説明して下さい…賢さん!」


『賢さん』


無意識か…
態とか…

一気に壁が作られる。


どう取るか分からないが…話せる範囲で話すしかない。


「宏実…なるべく驚かないで聞いて欲しい…」


「もう…充分驚いてますが…」


少しムキになってる宏実の瞳に、薄っすら涙が浮びだす。



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