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『間違い』電話
第4章 『捕食』
まるで…手で擦り付ける様に顔を拭い、精液がまとわり付いた指を口にくわえて…舐めた。


ペロッ…ペチャ…。


「ふふふ…これが…賢さんの味なのね…美味しい…」


「あ…拭けよ…生臭いし…」


「ううん…大丈夫よ……」


手のひらも舌を使って、舐めていく…


ゾゾゾ…まるで、獲物を堪能した猛獣みたいだった。


「尚子さん…シャワー浴びなよ…汗…掻いたろ…」


チロリと…舐めながら、上目遣いで俺を見て…


「ふふ…大丈夫よ…賢さん仕事戻らないとでしょ?先にシャワー浴びて支度して。私は、ゆっくりしていくわ…」


ホテルを一緒に出るつもりは、無いみたいだ。


「解ったよ…お言葉に甘えて、先に浴びてくる…」


「はぁ~い」


尚子はニッコリと笑った。


バスルームに向かいながら、少しは気を利かせたのかと思った。


シャワーを浴びたら、サヨナラだ…。




もう、二度と会うことは…ないだろう。


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