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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第110章 深き夫婦愛、生贄妻を見送る夫
「雄一さん、お願いだから私を信じて。私の心も、身体も、本当に愛しているのは雄一さんだけなの。あなただけを深く、心から愛しているわ」
「澪……。ごめん、疑うようなことを言って。僕も、澪のことを心から愛している。何があっても、君を信じているよ」
雄一は耐えかねたように澪を強く抱きしめた。澪もまた、その広い背中に手を回し、しがみつくように身体を押し付ける。二人は互いの存在を確かめ合うように、深く、情熱的な口づけを交わした。 それは、これから始まる過酷な週末への恐れと、切ない純愛が入り混じった、どこまでも哀しく、熱い、なごり惜しいキスだった。
「……ん……。あ、雄一さん、もう行かなくちゃ……。時間が……」
「……ああ。そうだね」
唇を離した澪は、潤んだ瞳を伏せながら、一度オフィスを出て女子トイレへと向かった。
大きな鏡の前に立ち、乱れた髪を整え、化粧直しを始める。ファンデーションを軽くはたき、最後にリップブラシを使って、綺麗な艶のあるピンク色のルージュを唇に丁寧に引いた。ふっくらとした唇が、瑞々しい光を放ち始める。
化粧直しを終え、バッグを手にして女子トイレから廊下へ出ると、そこには澪を待っていた雄一が佇んでいた。
薄暗い廊下で、二人の視線が重なる。 普段、澪は厚化粧をほとんどしない。だから今も、ほぼすっぴんと言ってもいいほどのナチュラルな姿だった。しかし、それゆえに新しく引き直したピンク色のルージュだけが、驚くほど美しく、艶やかに際立っていた。それは、どんな男であっても一目見れば、激しく理性を削がれ、本能的に奪いたくなるような、罪深いほどに魅力的な唇だった。
(こんなに綺麗で、男をそそる唇をして……。これからあの男に抱かれに行くのか)
雄一の胸の奥で、真壁への激しい嫉妬と、妻を守れない自分への無力感が渦を巻き、狂おしいほどの葛藤が暴れ狂う。しかし、彼にはそれを止める術はなかった。
「雄一さん……時間だから。私、行くね」
澪は切なそうな、今にも泣き出しそうな視線を雄一に向けると、静かに背を向けて歩き出した。
コツコツと響くヒールの音。 雄一はただ立ち尽くし、愛する妻が別の男の元へと身を捧げにいく後ろ姿を、引き裂かれそうな思いで見送ることしかできなかった。
「澪……。ごめん、疑うようなことを言って。僕も、澪のことを心から愛している。何があっても、君を信じているよ」
雄一は耐えかねたように澪を強く抱きしめた。澪もまた、その広い背中に手を回し、しがみつくように身体を押し付ける。二人は互いの存在を確かめ合うように、深く、情熱的な口づけを交わした。 それは、これから始まる過酷な週末への恐れと、切ない純愛が入り混じった、どこまでも哀しく、熱い、なごり惜しいキスだった。
「……ん……。あ、雄一さん、もう行かなくちゃ……。時間が……」
「……ああ。そうだね」
唇を離した澪は、潤んだ瞳を伏せながら、一度オフィスを出て女子トイレへと向かった。
大きな鏡の前に立ち、乱れた髪を整え、化粧直しを始める。ファンデーションを軽くはたき、最後にリップブラシを使って、綺麗な艶のあるピンク色のルージュを唇に丁寧に引いた。ふっくらとした唇が、瑞々しい光を放ち始める。
化粧直しを終え、バッグを手にして女子トイレから廊下へ出ると、そこには澪を待っていた雄一が佇んでいた。
薄暗い廊下で、二人の視線が重なる。 普段、澪は厚化粧をほとんどしない。だから今も、ほぼすっぴんと言ってもいいほどのナチュラルな姿だった。しかし、それゆえに新しく引き直したピンク色のルージュだけが、驚くほど美しく、艶やかに際立っていた。それは、どんな男であっても一目見れば、激しく理性を削がれ、本能的に奪いたくなるような、罪深いほどに魅力的な唇だった。
(こんなに綺麗で、男をそそる唇をして……。これからあの男に抱かれに行くのか)
雄一の胸の奥で、真壁への激しい嫉妬と、妻を守れない自分への無力感が渦を巻き、狂おしいほどの葛藤が暴れ狂う。しかし、彼にはそれを止める術はなかった。
「雄一さん……時間だから。私、行くね」
澪は切なそうな、今にも泣き出しそうな視線を雄一に向けると、静かに背を向けて歩き出した。
コツコツと響くヒールの音。 雄一はただ立ち尽くし、愛する妻が別の男の元へと身を捧げにいく後ろ姿を、引き裂かれそうな思いで見送ることしかできなかった。

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