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影を背負った愛~足りない愛を、君に 《2024年夏至編》
第50章 1ヶ月記念~二人だけの湘南ドライブデート~ 後編 ①
健治はもう一度、愛おしげに彩香の頭をなでてから、手を離した。

「実は俺も、彩香にプレゼントがあるんだ」

「え……?」

彩香の目が大きく見開かれた。
健治はベッドサイドの引き出しから小さな紙袋を取り出し、彩香の前に立った。
深く刻まれた皺の間に柔らかい笑みを浮かべ、低い声で言った。


「1ヶ月記念に、俺も彩香にと思って選んだ」

健治は袋から取り出したのは、シンプルで上品なボトルの香水だった。
柑橘系を基調とした爽やかで透明感のある香り
——オフィスでも自然に使える、ほのかに甘さのある高級フレグランスだ。

「毎日、ちょっとだけつけてほしい」

「……健治さん……」

彩香は両手で香水のボトルを受け取り、頰を真っ赤に染めて俯いた。
指先が小さく震えている。

人生で初めて異性からもらったプレゼントに、胸が熱くなって言葉が出てこない。

「オフィスでも使えるぞ。
控えめで上品な香りだから、仕事中も自然に使えるように選んだ」

健治は優しく微笑みながら説明した後、少し意地悪く目を細めた。
独占欲を隠しきれない低い声で、彩香の耳元に囁く。

「……今、つけろ」

「えっ、今……ですか?」

「そうだ。今つけてほしい。俺が選んだ香りを、彩香の体に纏わせてから朝食に行きたい」
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