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影を背負った愛~足りない愛を、君に 《2024年夏至編》
第51章 1ヶ月記念~二人だけの湘南ドライブデート~ 後編 ②<終>
同日 20時10分 横浜市神奈川区 彩香自宅マンション

一方その頃、彩香は一人、自宅マンションにいた。

シャワーを浴び、湯船に浸かりながら、昨日から今日までのことを思い返していた。
鶴岡八幡宮の境内、新江ノ島水族館のクラゲのトンネル、龍恋の鐘、湘南の海、
そして昨夜のホテルでの甘い時間。今朝の朝食、砂浜での藤竜也さんを意識したポーズ、
テニスの練習で活躍する健治さんの姿——。

すべてが、夢のように輝いていた。

湯から上がり、簡単な夕食を済ませたあと、彩香はリビングのソファに座った。
部屋は静かで、時計の秒針の音だけが聞こえる。
幸せだった二日間の余韻が胸に残っているのに、
一人になると急に寂しさが込み上げてきた。

そのとき、スマホが振動した。

健治さんからのLINEだった。


健治 21:10
入浴剤、使った。すごくいい匂いだ。ありがとうな。彩香と過ごした二日間、本当に楽しかったぞ。

彩香は画面を見つめ、頰を緩めた。すぐに返信を打ち始める。


彩香 21:12
私も、この二日間すごく楽しかったです(^▽^)
健治さんと一緒にいられて、幸せでした(/ω\)
今は一人で、寂しさと幸せを両方噛み締めてますが……( ;∀;)

送信ボタンを押したあと、彩香はベランダに出た。
夜の横浜の空が広がっている。街の明かりが遠くに瞬き、夏の終わりの風が頰を撫でた。

また、健治さんからメッセージが届く。

健治 21;13
俺もだ。彩香がいないと、急に静かすぎる。
でも、明日会えるだろ。それまで、しっかり休めろよ。

彩香は夜空を見上げたまま、指を動かした。

彩香 21:15
はい。……でも、健治さんとずっと一緒にいたいです( ;∀;)
夜空を見ながらでもいいから(/ω\)


少し間を置いて、健治さんからの返事が来た。


健治 21:18
俺もだ。彩香といると幸せだ。ずっと、一緒にいたい。約束する。


彩香はスマホを胸に抱き、ベランダの手すりに肘をついた。
横浜の夜空の下、二人は離れた場所にいながら、同じ気持ちを静かに交わしていた。


寂しさと幸せが、胸の中でゆっくりと混ざり合っていく。
夜空にある星がいつもより輝いて見えた。

《2024年夏至編:終》
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