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あなたの一番になりたいのに
第3章 【あなただけで良いのに】







———目が覚めた



隣に眠るのは愛しい人
カンナさん



寝顔も彫刻みたいに綺麗
いつもならきっと見惚れてる
そんな私もハッと気付いて
導かれるようにベッドから出て行った



少しして、
「ミオ!?ミオ!?」と呼ぶ声がした
何か慌ててるような?



「はい、居ます」



そう言ってパウダールームから顔を出した私
目が合うと「居た〜」と安心して抱き着いてきた



「目が覚めて居ないから焦った」


「ごめんなさい…」


「身体、大丈夫?」


「はい…」


「え?何で泣くの?やっぱり何処か痛い?」


「ち、違うくて…その…うぅ…っ」



カンナさんの顔を見るとポロポロと零れ落ちる
ただただ謝る私を必死に宥めて理由を聞く



「見つからないのっ…うっ」


「何が?」


「カンナさんに貰った指輪っ…」


「え?え?着けてるじゃん」



そう、これは昨日、
プロポーズしてくれた時の指輪だ
でも私は首を振る
だってずっと大事に持ってたはずなのに



「最初に貰った…婚約指輪、何処探しても見つからないよぉ~」


「ちょっと待って、ミオ、最初に貰ったって、思い出したの?事故以前の事」



不思議な感覚だ
目の前に居るのはいつもと変わらない
カンナさんなのに
やっと戻って来たかのような、
いや、昨日までの記憶もちゃんとある



「あの婚約指輪は事故以前にあげたもので、記憶を失ってからはその事も忘れてたはずだけど?」



え……?覚えてる
カンナさんに貰った日の事
記憶が戻ったの?
私がカンナさんとの事を忘れるはずないのに



「ちょっと待ってて」



少しだけ離れて戻って来た時
カンナさんは再び跪いてくれたの
目の前にはあの時の指輪が入ったリングケース



「あー!これです!え?なんで?」


「事故当日、看護師さんが外してくれて、それを私が預かってたの、だから無くしてないんだよ?」



そうだったんだ……知らなかった
こんな大切なもの、
どんな気持ちでカンナさんは受け取ったの……







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