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禁忌の鍵を外す夜【短編】
第1章 禁忌の鍵を外す夜
あの浮気の証拠を揃えて父の元へ叩きつけたのは、昨夜、彼がすべてを賭けて動いてくれた結果だったのだ。
白城は私の両手首を片手で優しく、けれど逃げられないようにベッドに固定すると、私の顎をそっと持ち上げた。
昨夜、触れるだけで終わった私の唇に、今度は深く、熱い口づけが落とされる。
「ん……っ……、しら、き……」
何度も角度を変えて、私の吐息をすべて奪い去るような深いキス。彼の舌が私の口内を愛おしそうに、けれど容赦なく蹂虙していく。
頭が真っ白になり、白城の体温に溺れていく感覚に、私はただ彼の背中に腕を回すことしかできなかった。
ようやく唇が離れたとき、白城の瞳は見たこともないほど熱く濡れていた。彼の指が、私の赤く熟れた唇を愛おしそうになぞる。
「もう『桃花様』とは呼びません。……愛しています、私の桃花。もう一生、私の腕の中から逃がしません」
これからは執事としてではなく、私のすべてを支配する運命の相手として。
私たちは、誰にも邪魔されない新しい人生の一歩を、熱く深く踏み出した。

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