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悪癖とトラウマ
第3章 嵐吹く
下駄箱に入ったノートの切れ端。

初めての呼び出し。
しかも隣のクラス。

(小出美都って…誰だっけ?男だっけ女だっけ?)

頭の中に疑問符を沢山浮かべていると、後ろから声がかけられた。

「下駄箱前で固まって、どうしたの?」

閒部だ。

「譜也…なんか変なのが入ってた…」

手元の紙切れを見せると、閒部はニヤニヤと笑った。

「あらあら、ひーちゃんにも春かなぁ?」

ひーちゃんとは僕のことである。

弥誌の ひ をとってひーちゃん。

いや、そんなことはどうでもいい。


「春って…もしかしたら喧嘩のアレかもしれないんだよ?」

そう、喧嘩…

喧嘩の…呼び出し…

「そうだねぇ…でもいざとなったら、ひーちゃん自分でどうにかしちゃうでしょ?」

「そうだねぇ…」

僕は体力は無いが、運動神経は悪くない。

喧嘩は結構自信がある。



「まあ、どっちにしろ行った方がいいんじゃない?」

閒部は背中を押してくる。

「うん…」

気乗りはしないが、

行くか…
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