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智恵の輪
第2章 阿吽の呼吸
和真は手を止めず、智恵の背中のファスナーをさらに下ろしていく。その動きを受け入れながら、智恵は緩んだネクタイをシャツの襟元から引き離した。

「いっぱい話そう…」

智恵は頬を緩め、和真に微笑んだ。

和真もふっと微笑んだ。智恵の肩へゆっくりと手を伸ばし、淡いベージュのカーディガンを肩から滑らせる。智恵はその手の動きを目で追いながら、両手を後ろへ回し、袖が抜けるように腕を動かした。和真が片方ずつ袖を引くたび、カーディガンが細い腕を滑り、ソファの下へ落ちていく。

智恵は和真の頬にキスを落とした。そして和真を見つめ、自分から緩んだワンピースの肩へ指をかけた。黒い生地を左右の肩から外し、腕に沿わせるようにゆっくりと下ろしていく。

和真はその動きを見つめていた。智恵も彼の目から逃げず、再び唇を重ねた。

キスを続けながら、今度は智恵の手が和真のジャケットへ伸びる。肩から生地を外そうとすると、和真はすぐに腕を後ろへ回した。智恵が片方の袖を引き、続けてもう片方を抜く。濃紺のジャケットが二人のそばへ落ちても、唇は離れなかった。

「はぁ…はっ…ンッ…」

智恵の乱れた吐息に、二人の服が擦れる音が重なっていた。

和真は智恵の腰へ腕を回し、長いソファの上へゆっくりと押し倒した。智恵は抵抗せず、首へ回していた腕を解かないまま、和真を自分の上へ迎えた。

和真は智恵の両脚をまたぐように膝をついた。二人の重みでソファの革が音を立てる。和真は足元へ手を伸ばし、智恵はその動きに合わせ膝を曲げた。片方ずつヒールが脱がされていく。床へ置かれた靴が小さな音を立てる間も、智恵は仰向けになったまま、和真を大きな瞳で見つめていた。
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