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監禁愛~奪われた純潔と囚われの花嫁~
第3章 Water mark(波紋)
先刻の女の瞳は、あのときの親猫とよく似ている。まるで自分のものを奪っていこうとするものを全身全霊をかけて拒もうとするかのように。
―あたしたちの二年はそんな薄っぺらなものだったのかしらとね。
あの言葉からも、涼子という女が拓人と深い仲にあったのは一目瞭然だ。深い仲、恐らく男女の仲なのだろうことは、十七歳の愛奈にも容易に想像がつく。それで、何が原因かは判らないが、拓人が突然、別れ話を切り出した。