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1ページのLOVE STORY
第26章 秘密の部屋
窓の少ないこの場所は

君と僕の秘密の部屋


君と出会いこの部屋を借り

最初こそ狂ったように愛し合い

笑い語り合った


今は互いを確かめるように愛し

静かに語るようになった



会う度に

君の刹那な瞳に

苦しくなり

愛しくなり

悲しくなる


別れ際は

君を連れ去りたくて

もどかしくて

切なくて

寂しくなる


もう潮時だ

僕は意を決して君に言う


そろそろこの部屋返そうかと思うんだ

いいわよ私は


君は泣きそうな瞳なのに口は笑っている



私達は現実にはいない

この部屋もあなたも消えても

私は変わらず生きてゆけるもの

だから泣かないし笑っていられるわ


君は更に口角を上げた


そんな君を抱きしめずにはいられず

キツく抱き締めた


君はこうして現実にいるじゃないか

悲しいこと言うなよ


小さく君が嗚咽した


手離せない

やっぱり君もこの部屋も


最初は軽いつもりだったのに

遊びだったのに


気付いたら

狂おしいほど君を愛してしまった


先にもゆけず

後にも戻れず


苦しい愛にもがき続ける

僕達に


最後はどんな結末が

用意されているのだろう



小さな小窓に月明かりが蒼く見えた

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