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第5章 愛猫家になろうっ！

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会社に置いておいた傘をさしながら、光瑠は要を連れていつもより早い帰宅についていた。


朝から心底イライラしていたが、要が持って来たかなり良いワインに少し心が晴れていた。


久しぶりに二人で呑むことにして、会社を後にする。

元々休日だったのだから、早く帰ることは容易いことだった。


「雨か…」


静かに要が言ったのをきいて、光瑠は、ふんっと少し不機嫌に息を洩らす。



「雨の日は全くいい思い出がない。」



もちろん思い出すのはパリから帰ってきたあの日のことである。