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近くて甘い
第7章 水平りーべ
幸せな時間…
これからそれがまだまだ続いて…
いつか…幸せを共有する人数が増えていくんだろうなと思うと


少しだけ…いや、とてもワクワクした。


唇を離して二人で微笑む。


「そろそろ寝るぞ…」



光瑠さんの言葉にコクンと頷いて、私はユキちゃんをゆっくり降ろした。


みんなにおやすみを言って光瑠さんと部屋を出ようとすると、光瑠さんが床に置いてあった私の化学の教科書を掴んだ。



「これは…化学か」


「あ、はい。何となく選択しちゃったんですけど、ちんぷんかんぷんで…」



パラパラと光瑠さんが教科書を捲る。


本当、一年のブランクは中々のもので、
必死にそれを埋めようとするが、上手くいかなくて私はヒイヒイ言っていた。



「……教えてやってもいいぞ」


「えっ!?」



予想してなかった言葉に私は廊下で目を見開く。



「ほっ、本当ですかっ」


「ああ。他の教科も一通り分かるが…どうする」
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