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近くて甘い
第11章 愛の鎖
「じゃああの諦めの悪い完璧キザ男は何なんだっ!あぁっ!?」


……要さんのこと…だよね?

なんか罵倒の中に誉め言葉が交じっていたような…


「ん…と…、光瑠さんと…要さんだけですよ…こんな私を想ってくれてるのは…」

「あぁあっっ、腹が立つっ!!俺だけに想われてればいいものをっっ!」


仰向けになってそう叫んだ光瑠さんを少し身体を起こして見つめた。


「……でも、他の人が万々が一、私を想ってくれたとしても…」


不服そうに引き結ばれた唇にそっと自分の唇を重ねた。そしてゆっくりと離して光瑠さんを見つめる。


「……私が想っているのは光瑠さんだけだから…関係ありません…」


私は微笑んでギュッと横からその大きな身体に覆い被さると、光瑠さんは、ハァッと溜め息をついて片腕で顔を覆った。


「だから…男の子と…話すことくらい許してください…」

「っ……」

「ね…?」

「っ……あぁああぁああ~っ!!!」

「きゃっ…」


私が顔を上げてジッと見つめると、光瑠さんは、突然叫びながら身体を反転させて私の上に覆い被さってきた。
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