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近くて甘い
第13章 ヘタレの称号と神の恵み
苦しすぎる言い訳に、事情を察した亮はおもしろそうにニタニタする。


「浩平マジでや・さ・し~」


「ったく、きめぇなっ、離せっ」


首に腕を絡めてきた亮を浩平はうざったほうに振りほどくと、梨子が再びじんわりと浩平に近付いた。



「好きな子がいるってわけね。」


「うえっっ?ちょっ、はぁっ?なっ、なに言ってんだよ!はっ!訳分かんねっ」


狼狽えすぎる浩平の反応はイエスと言ったも同じである。


梨子は一人で目を輝かせると、両想いだっ!と小さく叫んだ。



「よしっ!じゃあ明日から3泊4日、青春するわよっ!あっ、真希と愛花ちゃんには、あんたたちが来ること明日まで言わないから!」


「え?なんで?」


亮が不思議そうに聞くと梨子がケラケラと笑った。


「サプライズよ、サプライズ!真希には、言ってもいいけど、それじゃあ愛花ちゃんにも漏れちゃいそうだしっ!」


………???


頭に二人がハテナを浮かべる。


波乱の予感がするなか、


結局3泊4日も真希と過ごせることになった浩平は、心の中で大きくガッツポーズをしていた。
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