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近くて甘い
第17章 社長夫人は高校生っ!
押し黙った真希を見て、光瑠ははぁっとため息をついた。


こんなことがあってはさらに気が気でない。


許されるのならば、

俺だけが触れられるところに一生こいつを閉じ込めておきたい──


いや、もういっそ許されなくとも、閉じ込めてしまおうか…



「あーひかるだー」


奥の方でまかないをもらっていた隼人は、フロアに戻ると、思わぬ訪問者を見付けて、飛びついた。



「隼人…」


「なんで、ひかるいるのー?」


長い足に抱き着きながら、顔を上げる隼人を見て、浩平はハッとした。


ひかるって…昼間藤木が電話してた従兄弟の兄貴かっ!


「そうですよっ…私場所教えてないのにどうして光瑠さんはここに⁉︎」


ひかるさん?
従兄弟の兄貴のことを、普通、さん付けで呼ぶだろうか…


嫌な予感を感じながら、浩平は二人の会話を見守る。



真希の質問に優位に立っていたはずの光瑠は目を泳がせた。



「おっ、俺を誰だと思ってるんだっ!お前の居場所くらいすぐに────」


「ねぇ、ひかる?お昼僕電話、代われなかったけど、カード────」


「おいっ!黙れっ!」


「カード?カードって何ですか?光瑠さん…」
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